純正の問題点
実戦未使用であるが、マーフィックスを色々いじって問題になりそうな点は
- パーミングカップが大きくて持ちづらい
- リールフットが厚くて竿壊しそう
- 初期ドラグ値5kgくらいになるとドラグレバーが重たい
の三点である。
いずれもパーツ交換すれば解決しそうだし、カスタムパーツも市販もしている。
だが、なんせマイナーなジャンルのリールなのでパーツが潤沢ではない。
基本的に在庫が無い。
気長に待つつもりだったのだけど、1月上旬にドラグレバーが発売したのでそこからやって行く事にした。
アフターパーツが沢山ある
焼津にあるアングラーズショップアクアというお店がマーフィックス各サイズの様々なパーツの製作・販売をしている。
例えば、パーミングカップだったり、オリジナルスプールだったり(しかもこれはサイズ違いで数種類ある)、定番のハンドルアームだったりいろいろ。
純正品のパーツやグリスなども扱っている。
『マーフィックスで困ったらここに相談』といった感じだ。
これらの商品の中にTSS製 ドラグレバー&ビックカム セット マーフィックスC3用という物がある。
商品説明欄には『カムを大型化し、ドラグ幅が広がり、非常に軽いです。』とだけ書いてあって初心者の僕はよく分からないのだが
- 『カム』というパーツを大型化することで操作感が軽快になる
- 調整幅が広がり、純正では遊びになっていた部分も調整が効くようになる
- レバーを大型化する事で左手でもレバーを触れるようになる
- レバー内部の小型パーツを一体化することでメンテナンス性を向上
という商品らしい。
これならドラグレバーが重たい問題を解決できそう。
ちなみに左用と右用があるので注意。
ちなみにフィッシングサービスマーブルというお店でも同じパーツを販売している。
在庫が無いならばこちらも探してみては。
奇跡のパーツ購入
インスタでパーツ発売の予告がされていたので発売日当日に予約の電話を入れた。直接お店で買うつもりである。
焼津なら行けるし。取り付け方とかも聞きたいし。
11時販売開始で12時に電話したのにその段階で欲しいカラーは売り切れ…。
みんな待ってたんだなぁとか思っていたらその日の夕方のインスタで『150個完売しました!』とか言ってて戦慄した。その後何度か少数が再販されていたがそちらも10分程で瞬殺。
言っちゃなんだが限られた釣りに使うマイナーなリールなのである。しかも決して安い物では無い。
しかもこのパーツ付けなくても使えるのに一体どういう人が…。などと自分を棚に上げて考えてしまった。
閑話休題、自分の分は確保できたので休日を待ってショップに向かいパーツを購入する。
必要なのは
- TSS製 ドラグレバー&ビックカム セット マーフィックスC3用 右用
- TSS製 プリセットノブ(ツマミ) マーフィックスC3用
- マーフィックス リールドラグ メンテナンス グリス ハード
躊躇なく買ったけど、交換してる時に「23,000円って高くない?」って奥さんに怒られて初めて「確かに。」ってなった。感覚完全にバグってる。
これにスプールベルトを追加で購入。
計:27,485円
交換作業
リールを持って行ったのでお店でも「交換しましょうか?」と言ってくれたのだが、説明を聞いたらそんなに難しそうじゃなかったので自分でやることにした。
ブログのネタにもなるし。
行程は以下のとおり。
必要な工具と材料
工具は+ドライバーさえあれば大丈夫。袋あけるのにカッター使ったくらい。

材料というかパーツは以下のとおり。




グリスは、おススメされてコレを購入したのだけど、なぜこれじゃないといけないのか分からず。
多分『粘度の高い物を使用してください。』って事だからおススメされたのだと思う。
プリセットノブ取り外し
まず純正のプリセットノブを取り外す。
ただネジになっているだけなので逆時計回りに回し続ければそのうち外れる。



このOリングは後で再利用するので大事に取っておく。
ドラグレバー取り外し
ドラグレバーを取り外す。
小さいパーツが落ちるので慎重に。

ただはめてあるだけなので簡単に抜ける。
抜いた時にパーツが落ちる。



多分もとはこの形ではまっていたんだと思う。
この時は落ちなかったがもう三個くらい小さなパーツがはまっているので紛失注意。
ドラグカム取り外し
最後のパーツ、純正のドラグカム取り外し。

ドライバーでネジを外す。
ネジ止め剤で止めてあるっぽくて硬いので、なめたりしないように慎重に作業する。




ドラグカムは三つのパーツに分かれる。
ドラグレバーみたいにパーツが飛ぶことは無かった。

ビックカム取り付け
ここからは組み立て。

まずビッグカム両面にグリスを塗る。
薄く、まんべんなく塗るようにする。

ハマるようにしかハマらないので迷うことは無い。
ハメたらしっかりネジ止め。後で締められなくなる場所なので、なるべくキツく締め込んでおく。

ドラグレバー取り付け
ビックカムがキッチリ固定できたらドラグレバー取り付け。

この部分にも薄く、満遍なくグリスを塗布する。

こちらもハマるようにしかハマらないので迷わない。
ネジ止め・固定の行程は、この後のプリセットノブ取り付けが担う。
プリセットノブ取り付け
最後にプリセットノブを取り付ければ完成。

Oリングがズレない様にここにもグリスを塗っておく。

純正のOリングを乗っけて

プリセットノブを締め込めば完成。
パーツ比較
取り外した純正品とカスタムパーツをそれぞれ比べてみた。
プリセットノブ


直径は同じくらい。
厚さはアフターの方が半分くらい薄い。
質感はどちらもメタルの重厚感ある物。アフターに替えても安っぽくなることは無さそう。
ドラグレバー



長さはアフターの方が長い。
アフター最大の特徴L字型のおかげで更に大きく見える。
こちらも質感が安っぽくなる心配はない。
というかアフターの方がゴツいので、より重厚感が出てくる。
ビフォーアフター
リール側面から見た感じ。


レバー自体も細身で少しシャープな印象になった。
リール後方から見た感じ。


最大の特徴はこの張り出し。これで左手からもレバーが届くはず。
軽快感は明確にアップしていて、同じくらいの初期ドラグ値に設定してもレバーがスイスイ軽く動く。
これだけでも交換した甲斐があった。
写真を撮りながらでも1時間かからないくらいで作業は完成した。
コストの問題さえ解決できれば非常におススメのカスタムである。
実戦が楽しみ。
作業の注意点
以下に注意すればリールを分解したことが無くても自分で交換できると思う。
- 道具と材料は全て揃えてから取り掛かる事
- ドラグレバーの小さいパーツをなくさない様気を付ける
- ネジをなめらない(ネジ山を潰さない)よう気を遣う
マーフィックスをお持ちであれば是非ご検討ください。
このページは、旧ブログから25年8月29日にリライトしました。