真夏のメガハギ

一般的にカワハギといえば冬ですが、実は夏でも釣れるんです!しかも30cm超えの大きなやつが! 

カワハギは冬のターゲット?

一般的にカワハギは冬のターゲットと言われています。(以前は自分もそう思っていました…)
秋に深場に移動し次第に群れを形成するので数釣りが見込めるし、なにより冬場のほうがいわゆるキモパンなのでやはりカワハギは冬が本場だよな!ってことになりますが夏のカワハギは単に群れで行動していないだけで釣れないわけでは無いそうです。まあ、そりゃそうですよね。餌はなんかしら一年中食べてるわけですし。カワハギだって生きてますし。

そもそも夏にカワハギやってる遊漁船なんかあるのかな?と調べてみたら普通にありました。 

剣崎の巳之助丸さん 

いやいや、でも狙って釣れるわけではないでしょう?

どうやらカワハギは夏だと単独で行動することが多く、また大物が浅場にいて尺カワハギ(通称メガハギ)がうまくいけば狙えるそうなんです。

でも理屈ではわかりますが(わかりませんが)本当に釣れるの?と僕も思ってました。だって夏でも釣れるって話と大物をピンポイントで釣るって話は別ですし、正直半信半疑でした。そう、実際にあのメガハギを釣るまでは…

メガハギ「マル秘ポイント」へ!

先日釣り友達のUさんから「一緒に尺カワハギ釣りへ行きませんか?」と連絡があった。当日は別の釣物の釣行予定があったんだけど「尺カワハギ」と言われたら行くしかない。

8月某日マリーナでUさんとその友人と待ち合わせ。 今回はヤマハのシースタイルというサービスで23フィートの船を借りての出航です。
船舶免許取得、操船、ポイント選びなどハードルはやや高いですが、6時間で2万円ほどなので4人なら一人頭5千円程度で楽しめますし、ガソリン代もキャンンペーンなどで無料だったりしておすすめです。

挨拶もそこそこ、いそいそと準備を済ませてUさんの操船で出発! 8時過ぎにマリーナを離れ、大体16ノット(時速30km)で快調に進みます。時速30kmって聞くと遅!って感じですが実際に船に乗ってみると意外にスピード感を感じます。大げさにいうと慣れてない人だとはちょっと早くて怖いって感じるほどです。あとは遊漁船のような船べりが高い船と違い海面が近い為、より早く感じるのかもしれません。

当日は良い天気で海も穏やか、順調に進んで1時間ほどでポイントに到着。ちょっと暑いけどそれがまた気持ちいい。


東京湾でカワハギといえば竹岡沖なんかが有名ですが、Uさんのマル秘ポイントは全然違う浅場でした。(スイマセン、場所の公開は勘弁してくれとのことでした)
なんでも数は出ないが大きいのが出るポイントらしい。せいぜい釣れても一人数枚だけど運がよければ尺越えの通称メガハギが釣れるよ!とのこと。おー 気合い入るぜ!

開始10秒でまさかの本命!?

水深は10m前後、下は結構な岩礁地帯とゴツゴツした石が砂地に点在するガレ場といったところ。ポイントをドテラで流しつつ、各自実釣開始! 浅場なので海の底の状況もわかり易いし釣り易い。

さあ、メガハギ釣ったるぜ!と息巻いていたら、1流し目からお隣さんのK君がヒット。
お!、結構強い引きでしかもこの小刻み感、なんか本命っぽい.. でもみんな悔しいので

「ベラじゃね?」

「いやーこんな開始10秒も経って無いのに釣れるわけないでしょ!」

「○○君はああやって大きく見せる為にわざと細いロッド使ってるんだよ!」

とかみんな言いたい放題。 でも本人はそんなヤジを気にすることなく慎重にやりとりしてます。流石です。

寄ってきた。おおおー まさかの本命デカカワハギ!

「いきなり? おーでかい!」
「マジか!」

メジャーを当てると29cm!惜しい!  1cm足りない、でも十分でかい。
一投目で本命、しかもかなり良型が釣れてしまい船上のテンションは一気に上がる。

しかしここからが続かない、ベラ、ベラ、フグ、ベラ…

流石夏場のカワハギ。一匹釣れたからってそこにまた居るとは限らないわけです。

むしろテリトリーがあるのですでにカワハギがいたポイントには別の個体はいないのでは?と意見が一致し魚探を見つつ移動です。

ついにメガハギが!

その後ポイントを転々としてなんとか拾い釣りをしていき、最初の29cmほどではないが25cm前後がポツポツと釣れる。どれも型が良い。(小さいのは逃してます)

2時間ほど経過してみんな2,3匹は釣ってるのに1匹も本命を釣ってない男が一人..

僕です(泣)

みんな自分で剥いた剥き身のアサリを用意してたのですが、僕は面倒なので釣り具のポイントで買ったマルキューの「くわせ生アサリ」を使用
使い切りサイズで便利だし、そんな高くないし、なにより楽だし良い事づくめ。
僕は常々「アサリの鮮度なんか実はあんまり関係ないのでは?しょせん腕だよ腕!」と思っていたので今日それを実証してやるぜ! と息巻いていたのですが、釣れない…

愚痴ってたら「餌の差だよ!」とみんなに言われまくる。えーそんなに違うかな? 冷凍とはいえ結構状態の良いアサリなんだけどな。じゃあ腕か? そんなこんなで潮止まりになり、小休憩。おにぎりうまい。
最近はローソンの「悪魔のおにぎり」がお気に入りなのですがなんで海の上で食べるおにぎりはこんなに美味いのだろうか。

11時を過ぎて潮が流れ始めたので釣りを再開、2投目でやっと待望の本命が! 25cmくらい。
おーー やったぜ! これで晩飯確保できたぜ。

その後同じくらいのサイズを1匹追加。やったぜ、餌関係ないぜー

13時半頃におろした直後に何かが餌に触ったので軽く合わせると今までにない強いヒキ。 これはでかい! しかもこのヒキはカワハギ! 浅場なのでヒキが強いことを差し引いてもかなりのサイズのはず!

でもベラだったら格好悪いので

「いやー多分ベラっすよー」

とか言いながら 慎重にやり取りして上げてみるとなんと30.5cmのメガハギ!
おおおおー やったぜ! 

2時に沖上がりで4名で計19匹。自分は3匹と数は少なかったが船中唯一の尺越えだったので嬉しかったです。

今回は一人3-6匹と数は少ないですが型はどれも22cm超えで流石夏カワハギ!って感じでした。


今日釣ったカワハギをみんなでみてみたのですが、28cmくらいを超える大型の個体だとお腹がぺちゃんとしてていわゆるキモパンではない物が多いような気がしてなんでだろ?という話になった。今日たまたまかもしれませんがUさんも以前釣った29cmの個体がキモが小さかったらしい。 

自宅で改めてちゃんとさばいてみるとやはり尺ハギはキモが小さく色も茶色(根魚のキモみたいな色でした)、25cm級のカワハギのキモは綺麗なクリーム色でサイズも大きい。たまたまこの個体がそうだったのかもしれませんが、うーん、なんでだろう? 謎です。

定番のキモ醤油とお刺身は抜群でした。(写真撮り忘れた…)

冬のカワハギもいいですが、夏もカワハギも趣があって楽しいですね。また一つ勉強になりました。