東京湾のマダコで贅沢なタコパを催す

どうも、編集部のヤマケイです。
今回のテーマは「マダコ( 料理篇 )」です。

鮮魚店やスーパーなどで、マダコ、ミズダコ(水蛸)、イイダコ(飯蛸)あたりをよく見かけますね。世界全体のタコ消費量の半数以上を日本で消費しているそうですよ。スゴイですね。日本国内の消費量を日本の漁獲量ではまかないきれないので、モッロコやモーリタニアからの輸入に頼っています。でも海外ではデビルフィッシュと恐れられ、食べない国も多いんですって。一昔前の宇宙人のイメージってタコ星人みたいでしたよね? そういうのも関係してるのかなぁ?
日本では遺跡から蛸壺が出土するなど古くからタコを食べる習慣があったようです。タコは日本人の食生活に根付いている食材ですね(※1)。

(参考/※1:wikipedia(マダコ))

マダコは栄養価も抜群!

マダコは、低カロリーなのに、たんぱく質やタウリン、亜鉛を豊富に含むなど栄養価も高いです。特に夏場の栄養補給に最適。マダコの旬は、一般的には6~9月ぐらいの夏場が定説ですが、晩秋から冬にかけてっていう産地もあるみたいですね…。市場では一年中水揚げされているので、あまり旬は無いのかもしれません。一年中美味しいマダコちゃんです(笑)。

マダコは下処理が肝心

まずはタコの内臓を取り出しちゃいましょう。胴の部分をひっくり返して内臓や眼の部分を調理バサミで切っちゃいます。あとは、口ばし( カラストンビ )の部分。口の周りにくぼみがあるので、ハサミを入れてグルっとやると外れますよ。

まずはポピュラーな「塩」でヌメリ取り

一番ポピュラーなのが「粗塩」を使う方法です。マダコの重量の5%ほどの塩を振りかけ、念入りに揉み洗いします。足はしごくように吸盤のヌメリ、汚れをよく落としてください。ヌメリをしっかり取ってないと生臭くなってしまいますよ。10~15分ほどを目安にやってみてください。水洗いしたとき、ヌメリが取れてればOKです。
ちなみに手にスリ傷があったり深爪していると数日ヒリヒリします。塩でヌメリ取りをする場合は、ゴム手袋を使うことをおススメします。

ヌメリを取りの裏技。片栗粉&米糠!

ヌメリ取りの方法は他にもあります。片栗粉や米糠を使って塩と同じ方法でヌメリがキレイに取れるのです! Mが実際に片栗粉を使ってヌメリ取りをやってみると、マダコがキュッキュッ言うほどヌメリが取れました! 米糠は無人精米機で無料で入手可能。ぜひ試してみてくださいね。

そしてそして、裏技をもうひとつ。持ち帰ったマダコの内臓を処理したら簡単に水洗いして、冷凍庫に「イ~ン!」。そう一度冷凍しちゃうんです。解凍後、普通に水洗いするだけで、あの頑固なヌメリが簡単に落ちるんです。釣ってきてスグに食べることができないのが欠点ですが、たくさん釣れちゃった時は良い方法かも(笑)。

ヌメリ取りをしたら十分に水洗いしてください。特に塩を使う場合は、塩が残っているとしょっぱいタコになってしまいます。初めての茹でタコは、水洗いをざっとしかしなかったので、しょっぱいタコを量産してしまいました。なんてこった…(失笑)。

マダコを茹でるとアラ不思議。丸くなります!

次に茹でる工程。できるだけ大きいお鍋にたっぷり水を入れ(マダコが入る分を差し引いて)、塩を少々入れて沸騰させます。沸騰したら中火にして、マダコの足先からじょじょに入れて、引き上げてを繰り返します。するとマダコの足が「クルン」って丸まってくるじゃないですかー! これをマダコの足全体が鍋に入るまでじっくりです。
肝心なのが茹でる時間。マダコのサイズによって変わりますが、できるだけ短時間の方がいいです。茹で過ぎるとタコが硬くなってしまいますし、タコの旨みもなくなってしまいます。
Sサイズで約2~3分。Mサイズで約3~5分。Lサイズで約6~8分。時間がきたらスグにお鍋から上げ、冷水で粗熱をとりましょう。「できるだけ柔らかいマダコが食べたいっ!」って人は、茹で時間にかかわらず、竹串でタコを刺して「ぷすっ」っと刺さったら鍋から上げてOKです。

マダコを茹でたけど、硬くなっちゃった…

最近では、タコ好きの中でも「ミズダコ派」の人が増えているそう。ミズダコは名前の通り、水っぽいのが名前の由来ですが、逆に「身が柔らかい」っていうのが人気のようです。マダコの旨みと弾力のある歯ごたえも堪りませんが、世間では柔らかいのがブームのようです(泣)。
マダコを茹でて一番多い失敗が「マダコがゴムのように硬かった」です。実際、初めての茹でタコは、かなりの弾力でした。ここはマダコ復権を目指して、柔らかく茹でる方法を試してみなければ!

  • 茹で時間をごくごく短時間にする
  • 茹でる前に棒でマダコを叩く
  • お酢を入れて茹でる
  • 大根と一緒に茹でる(アミラーゼという酵素で柔らかくなる?)
  • 重曹を入れて茹でる(食品グレードの重曹を使うこと!)
  • マダコをいったん冷凍し、解凍後、茹でる
  • 番茶を入れて茹でる(緑茶でも可)※茹で上がりを鮮やかにする為?

調べてみるといろいろな方法があるようで、今回は「一度冷凍したマダコを解凍」し、「お酢」と「緑茶」で茹でタコを作ってみることに。茹で時間もかなり短めにしましたよ。
さぁ、どうでしょうか? ちょっくら味見。ミズダコほどの柔らかさではないですが、プリプリした良いマダコが茹で上がりましたよ! ちなみにメスの方が身が柔らかいらしいので、オスとメスで茹で時間を変えるのもいいかもしれません。

茹でタコ完成!さぁ、料理開始だぁ~

茹でタコができれば、あとは調理するだけ。みんな大好き! たこ焼きも贅沢にできますよー。買ってきたたこ焼き食べてて、「あれっ? このたこ焼きタコ入ってる?」ってこともありません(笑)。

定番はタコ飯でしょうか。ブツ切りにしたタコと醤油、お酒、塩、昆布を入れて、ごはんを炊き込むだけ。タコの香りがたまりません! 何杯でもおかわりしちゃいますね~。

醤油、お酒、青海苔で下味をつけて、片栗粉をつけてさっと揚げるとタコ唐揚げの完成。お酒のおつまみにも、子供にも大人気間違いなし。 せっかく新鮮なので、そぎ切り(できれば波切りで!)にしてお刺身やカルパッチョもいいかも。

マダコは他にも美味しい食べ方がたくさん! キムチやきゅうりとあえたり、酢の物やパスタにおでんに入れても美味しいですね。でもやっぱりたこ焼きが一番おススメかな。みんなでワイワイ、タコパを楽しんでくさいね!

コレでしばらく、タコ三昧~冷凍保存

タコやイカは冷凍保存に向いていて、冷凍してもあまり味が落ちません。茹でタコを冷凍した場合の保存期間は、約1~2ヶ月です。まずは茹でタコの足を切り分け、キッチンペーパーで十分に水分を取り、ひとつひとつラップで包んで、まとめてフリーザーパックに入れて冷凍庫へ。解凍は冷蔵庫でゆっくりと。これでしばらくは美味しいタコ料理が楽しめます。

さぁ、いかがでしたか? なんだか急に、たこ焼きが食べたくなってきました(笑)。ヌメリ取りと茹で方さえ習得すれば、魚をさばくより簡単ですよ。どんな食べ方でも美味しいマダコを釣りに行きましょう!